こんにちは。二日前に誕生日を迎えたのにもう姉の誕生日になってしまいました。あ、ちなみに妹はいません。
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というわけで、去年の秋頃に自分で電子書籍を販売する試みを色々行っていたのですが、その中で印税率95%で電子書籍販売できるシステムを公開という釣り記事を書いてそのままほっぽらかしていたのですが、ついに完成(たぶん)にこぎつけ、公開リポジトリにアップしました。
http://wordpress.org/extend/plugins/literally-wordpress/
WordPressの管理画面からダウンロードできます。ただ、プラグインの検索はしょぼいので「literally wordpress」という単語で検索してみて下しあ。
Literally WordPress(LWP)の機能
さて、基本的な機能の紹介です。このプラグインの基本はある投稿に値段をつけ、登録ユーザーがPayPalを通じてそれを決済できるようにすることです。それ以外の部分は全部おまけです。
WordPressといえばデザイン性の高いテーマがありますが、どんなテーマにもあうフォームやテーブルを出力するのはちょっと難しいので、デザインはまったくしていません。ウィジェットとかショートコードはサポートしています。
おまけその1 ファイルダウンロード機能
もともとは電子書籍を自分で販売できるようにしようと思ったのですが、別に電子書籍でなくてもファイルをダウンロードできれば音楽でも映像でも一緒なので、ファイルアップロード&ダウンロードシステムをつけました。
WordPressにはもともとファイルアップロード機能がついていますが、このファイルに対してはなんの保護も働かないので、LWPでは別にアップロード用フォルダを用意し、購入したユーザーだけダウンロードできるようにしています。ファイルのアクセス権は3種類用意できますので、お試し用ファイルを用意するなり、皆さんで工夫してください。
- 購入したユーザーだけダウンロード可能
- 登録しているユーザーだけダウンロード可能
- 誰でもダウンロード可能
ファイルのアップロードは投稿編集画面からできます。こんな感じです。
チカッパとか使っている人はファイル保護がちょっと難しいかもしれませんが、いちおう.htaccess入れたりして最低限のことはしました。あとはもう知りません。
おまけその2 キャンペーン機能
ずっと定価で買ってもらえればいいのですが、突発的に注目を集めるためだったり、もう古びて価値がなくなってしまったりした場合は値下げを断行したいときもあるでしょう。
特に前者の場合は最近フラッシュマーケティングとか呼ばれていて、みんなに素敵なおせちを買わせたりとか、人を焦らせる手法がはびこっています。僕も自分の電子書籍を売るときは、こんな世紀末感あふれる機能を実装したいと思ったので、ついでに付けておきました。現在、「ハムスターに水を」と「東京守護天使」でセール中なので、見てみてください。
セール時間の設定がもろに環境依存ということを公開してから気づいたのですが、そのうち直します。
おまけその3 ブログ本文の切り売り
もともとはファイルを売りつけるようなシステムを想定していたのですが、購入情報が投稿にひもづいているなら、投稿自体を売ってもいいんじゃないかと思ったので実装してみました。これは今のところ、ショートコードで実装しています。
権限としてはファイルより少なくて2種類を用意しています。
- 購入者
- 非購入者
「非購入者だけど会員登録はしている人」向けがあってもいいかなーとも思っていますが、それはリクエスト次第があればという感じですかね。実装済でした。
ともかく、この機能を使えば「この続きを読みたかったら会員登録してね!」「最後まで読みたかったらお金払ってね!」ということが可能です。どう考えても情報商材を売る人向けの機能ですが、わりとニッチで専門的なエントリーを書くときなんかはいいんじゃないでしょうか。
なんでもそうですが、初心者向けとかはターゲットがいっぱいいるのでフリーミアムモデル(はてぶいっぱい集めてアドセンスかAmazonアフィリエイト)でもなんとかなるんでしょうが、ちょっと高度だったり専門的だったりすると、途端にビジネスとして立ち行かなくなるので、そういう人向けの選択肢としてどうでしょう。この記事でも試しに実装してみたので、興味ある人は買ってみてください。以下の段落が会員のみに表示されます。ほんとどうしようもない内容なので、買ってから怒らないでください。安いからいいでしょ!
【追記:2016年9月20日】この機能はなくなりました。
Literally WordPressにはないけど知っておいた方がいい知識
というわけで、駆け足で機能の説明をしてみました。しかし、このプラグインは「登録ユーザーの支払い情報を投稿に紐付ける」というだけなので、幾つか知っておいた方がいいことがあります。
1. PayPalのサービス内容
以前に「印税95%」とか書いたのは、PayPalがMicropaymentsという小額決済サービスを始めたからなのですが、PayPal全体のサービスについてこのプラグインは検知しません。設定が間違っていた場合はPayPalのエラーメッセージを表示するだけです。アカウントのパスワードが正しいかとか、Micropaymentsの申し込み有無とかまではチェックしません。一応、最低限のマニュアルは管理画面からアクセスできるようにしてあります。
2. 会員登録
誰が買ったのかを覚えておかないと行けないので、会員登録は必須です。この会員達をどうやってケアするかは管理者であるあなた次第です。これに関してはどのシステムを使っても一緒なので、特にサポートしていません。
OpenIDやTwitterのOAuthを使って会員登録までのハードルを下げたり、値下げをして会員登録をするためのモチベーションを上げたり、メルマガを送って会員を呼び戻したりとかは適宜プラグインとかありますので、そちらで行ってください。一応、今後もそうした情報は提供していく予定です。
3. 最低限の商取引に関する常識
あたりまえですが、課金が可能になった時点で商取引が発生します。普通にブログを書くだけとは違うので、幾つか用意すべきことがあります。利用規約とか、免責事項とか、諸々書いておいた方がいいでしょう。
他にもDebianArtでダウンロードした非商用に限りフリーの素材が使えなくなるとか、そういう細かいこともあるので注意してください。
Literally WordPressの今後
一応、今後も引き続き開発は継続していく予定です。特に反響がなければ、以下の機能を淡々と実装していきます。あとはどうしようもないバグを解消してきます。
- クレジットカードを持っていない(=PayPal使えない)人のために、銀行振込とかの「人間がメールチェックなり通帳目視なりしないと決済完了を確認できないレガシーな決済」への対応する
- 決済完了以外でのアクセス権付与。いまのところ想定しているのは「書評を貰うために特定の人にファイルをプレゼントする」と「1人のユーザーが同一コンテンツを複数買えるようにして、それを他の人にプレゼントできるようにする」の2つ。
もしリクエストなどあれば、なんらかの方法でご連絡ください。
Literally WordPressはこんな人に使ってほしい
というわけでつらつらと書きましたが、もともと自分がほしいと思って作ったものなので、こんな人に使ってほしいなと思っています。
- なんらかの作品と呼べるものを自分で作っている
- 自分はその作品が対価を得るに値するものだと思っている
- とはいえ、その作品は既存のマーケットに受け入れられていない
自分で作品を売るのははっきりいって茨の道だけど、腐っててもしょうがないし仕方ねえやってやるかというDIY精神溢れる人に使ってほしいです。WordPressも自分でインストールして、ドメインをとって、頑張りましょう。
「あなたの年収が低いの◯◯が足りないからです……その答えはこちら→」みたいなくだらない情報商材を売ることもできるわけですが、包丁で料理を作る人もいれば人を指す輩もいるわけですし、あとはもう知りません。
ついでにWordCamp Kobeの宣伝
ちなみに9/11のWordCamp Kobeで講演することになったのですが、自分で電子書籍を販売する試みについて語ろうと思ってます。これについては別途エントリー書きますので、お楽しみに。関西方面の方はぜひ来てください。