マルハニチロの農薬入り冷凍食品の件ですが、私実はこのピザにビンゴしておりました。去年の11月頃、朝食に食べた冷凍ピザがそうだったんですねー。
口に入れた瞬間は寝ぼけていたため、「包んでいるフィルムか何かが溶けたんだろう」ぐらいに考えて、そのまま完食する勢いだったのですが、飲み込んでみるとセメダイン食べてるみたいな匂いが漂ってきます。もしかしたら食べない方がいいんじゃなかろうかと思い直して嫁に確認してみたところ、口に入れた瞬間「これは不味い」という結論になり、ゴミ箱に直行しました。
職業柄、「顧客からのフィードバックがないと改善しようもない」ということが身にしみているので、一応教えておいてやるかと購入した西友に電話したところ、すぐさまピザを回収しにやってきました。
嫁が妊娠中だったということもあり(口に含んですぐ捨てはしましたが)、もしなにかあったら困るので連絡されたしということを伝えました。「調査にひと月ぐらい時間がかかります」と言われたのですが、その後はこんな流れでした。
- 一ヶ月後(12月末)ぐらいに西友から電話で連絡、「工場で異物が混入した」
- 1月にまた西友から連絡「異物が入ってたが、人体に影響はない量でした」
- 翌日、報道でマラチオンが入ってたことを知る
子供が無事生まれたということもあって、漫然とそのまま過ごしていたのですが、その後群馬県警から連絡があり、捜査に協力しました。供述調書を取られて確認してといった簡単なものですが、ちょっとした調書を取るだけでも、すごい時間かかりますね。
警察以外にも保健所など各方面から何度も問い合わせがあり、その度に同じ説明を繰り返しました。横の連携がんばれって思いました。
で、先日容疑者が逮捕されたわけですが、個人的にはものすごい怒りを覚えるというより、「まあ、そういう人もいるだろう」といった感想です。意外と歳だな、とか。
飲食店なんかでも作っているところを見ているわけではないので、なにが入ってるかわからないですしね。僕の愛用するiPhoneも自殺者出しながら製造してますし。
気になるというか、心配になる点というのは一つ、「マルハニチロは潰れるのか?」という点です。特にマルハニチロに肩入れするわけではないのですが、中国の毒入り餃子の会社が潰れたように、従業員一人の復讐心で会社潰せるんだったら、非常に有効な手段ということになってしまいますからね。毒入れるの流行るんじゃないの、という気がしないでもないです。
そうそう、報道にある下痢や嘔吐の症状については、ノロウィルスと勘違いしている人が多い、ということを聞きました。たしかに、あんな接着剤みたいな味のピザを丸一枚食べるのは難しいですね。報道するとそんな気になっちゃうんでしょうか。有名人の自殺報道すると後追いが増えるというのに似ています。
というわけで、農薬入りのピザからは高度資本主義社会の暗い闇の味がした、ということで終わり。
価格¥2,025
順位119,882位
著ビー ウィルソン
原名Wilson,Bee
翻訳進, 高儀
発行白水社
発売日2009 年 7 月 1 日