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2016 年 1 月 19 日 549日前)
2,147文字 (読了時間5分)

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タイトルだけずっと下書きに残っていたのですが、グラブルの記事を読んで何を書こうか思い出したので書きます。グラブルの記事というのは【山本一郎】グラブルの消費者問題に寄せて――スマホゲーム業界全体に漂う問題を軽くまとめてみるです。

この記事自体がとてもよくまとまっていますが、さらに要約すると……

  • グラブルでガチャ祭りがあったが、言ってるほど確率が上がるわけでもなく誇大広告・優良誤認っぽいかも
  • そもそもソシャゲでがんばってとったキャラの価値が下がったりするのは消費者保護の観点からおかしい
  • コンプガチャ問題もあったし、業界団体が機能していない、公取委の介入を招いたりするかもね

こんな感じです。いつもの山本一郎節炸裂といった感じでしょうか。

侘び石はトライ&エラーを呼ぶ

さて、僕も以前パズドラをやっていたので、上の記事でも言及されていた侘び石という概念はよく知っています。なにか問題があったりすると、魔法石(100円ぐらいで変えるアイテムで、ゲーム内通貨として機能)を配布して問題の鎮静を図るという慣習です。

裏を返せば、なにかちょっとチョンボがあったとしても、侘び石を配れば済むとも言えるわけです。ゲーム会社はゲームバランスが崩れたりして予測された収益が減ってしまうかもしれませんが、侘び石を配る行為それ自体がものすごい痛手だということはないのですよね。

そうすると、その会社はチョンボ(優良誤認の誇大広告になってしまうetc.)を犯すリスクを取るインセンティブが十分にあることになります。10回に1回誇大広告でゴルァされても、9回で売上伸ばしまくればいいですからね。

優良誤認や誇大広告などのリスクは学習によって減らせるでしょうから、限りなく黒に近いグレーな煽りを続けた方が得です。たとえばAmazonが開発中と噂された「買う人によって金額を変える」機能とかも、そのうち洗練された形で実装されるかもしれません。

懲罰的賠償金でトライ&ダイ

さて、ここでようやく本題に入るのですが、よく訴訟社会アメリカの馬鹿っぷりの証左として、「猫を電子レンジで乾かそうとしたら死んだので10億よこせ」「マックのコーヒーが熱すぎて火傷した50億よこせ」とか、そんな事件が挙げられます。猫レンジは嘘らしいですけどね。

僕も「アメリカ馬鹿だなー」と18歳ぐらいまでは思っていたのですが、大学生のとき法律の授業でその根拠を知ることができました。

こんなケースを考えてみましょう。

  1. ある車のデザインを若者向けに改良すれば、利益が1,000億円伸びることがわかった。
  2. しかし、そのデザインではエンジンが運転席の下にあり、事故になった場合、いままでより5%死亡率が高くなることもわかった。
  3. この場合、死亡する人が200人増えて、その賠償金が1人3億円だったとすると、3 * 200 = 600億円の賠償額が見込まれる。
  4. 結果、デザインを変更すると400億円の増益が見込める

もちろん、心あるビジネスマンはそんな変更をよしとしないかもしれませんが、100件あったら60件ぐらいはより儲かる方にシフトする可能性があります。そもそも企業というのは営利団体であり、その目的は営利の追求、要するにお金儲けなわけです。

そこで、懲罰的賠償金として企業に対して法外な賠償金を請求することを可能にしている、その結果悪事を未然に防ぐ、というわけです。

もちろんその結果として優秀な弁護士が企業訴訟ばっかり手がけたりとか、前述の「猫チン」じみた訴訟も起きるわけですが、大本は営利目的のトライ&エラーを許さない消費者保護機能を法律に実装しただけなんですね。

僕自身、Web業界というソシャゲ業界のお隣さんのような場所で仕事をしていて、たまにそういう「ちょっとグレーっぽいけどやってみよっか」という現場を見ています。バイラルメディアとかね。

個人的にはそういう仕事はあまりしたくないんどえ、フェードアウトするようにしているのですが、重大なペナルティがないということそれ自体がトライ&エラーを誘発しているようにも思います。

そして、オンラインでその被験対象はだいたいユーザーなんですよね。

他の業界の方から「なんであんなに平気でバグが起きるの?」という指摘をされたことも数回ではないですが、言われてみれば納得できることもあります。Kindleで電子書籍出して、それがユーザーの手元でレイアウト崩れを起こしていたら、それはそれでひどい話ですよ。

そんなわけで、「お金を払った人が嫌な思いをすることがない」というのがあるべき姿だとは思いますので、自戒を込めつつ昔の知識を掘り起こしてみました。

なお、法律の教科書は家に見つからなかったので、何に書いてあったかは思い出せませんし、用語も正しいのかわかりません。あしからず。

アメリカ懲罰賠償法 (学術選書80)

アメリカ懲罰賠償法 (学術選書80) [書籍]

著者籾岡 宏成

出版社信山社

出版日2012 年 9 月 20 日

商品カテゴリー単行本

ページ数240

ISBN4797258802

猫レンジはPL法反対派が広めたらしいですね。

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この記事について

この記事はが2016 年 1 月 19 日にその他の記事として公開しました。

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