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紳士録商法は本物の紳士も載っているのでなくならないのでは

高橋文樹 高橋文樹

この投稿は 7年半 前に公開されました。いまではもう無効になった内容を含んでいるかもしれないことをご了承ください。

ちょっと前の話題ですが、以下のようなツイートがありました。

要はイラストレーターさんが本に載る代わりにお金を請求されて激おこなのですが、こういう商売っていっぱいありますよね。「イラストレーター名鑑」「クリエイター名鑑」的な奴って大体そうじゃないですか?

ジャパン・クリエイターズ 2016

価格¥55

編集カラーズ

発行ボーンデジタル

発売日2016 年 7 月 11 日

この本がそうなのかは知りませんが、この種類は大体そうだと思います

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駆け出しの個人事業主や社長を襲撃する営業電話には他に次のようなものがあります。

社長が載る雑誌
電話営業。芸能人が取材してくれるという。その雑誌を見てみると、確かに表紙は有名な社長だったり。最後まで話を聞くと、取材料が発生すると言われる。以前、時東ぁみに会うためにお金払った人のブログ読んで笑いました。
なんらかのセミナー
大規模なヤツだとビッグサイトとかで開催される就職セミナー。みんなが就職したがる企業は出展無料だけど、そうじゃない企業は有料とか。
営業代行みたいなやつ
案件がいっぱいあるので紹介したいという電話がかかってくる。最後まで話を聞くと、じゃあ月額いくらです、というパターン。

このビジネスモデルは広告販売や営業代行というより、「紳士録商法」の一種かと思いますが、実際の紳士録商法はもっと強請りみたいな感じ(載せたぞ、金払え)なので、それよりはちょっとだけ誠実ですね。掲載されている人が全員金払ってるかというと、そんなことはなくて、内訳はこんな感じだと思います。

お金 役割
有名人・セレブ 払ってないか、貰ってる 人を呼ぶ、他の参加者を募る
中間層 払ってる 企業に利益をもたらす
無名・駆け出し 払ってる 同上

セレブの人たちはイベントや書籍の集客なので、無料であることが多いでしょう。もしかしたら、お金貰って出てる場合もあるかもしれません。

で、こういうのがあると、よく「詐欺だー!」となるわけですが、僕が思うに、中間層の人たちの中には費用対効果に見合った成果を得ている人たちがいるはずなんですよね。

僕がこの種のビジネスをやったことがないので実態は知らないのですが、営業する側も「お客さんが喜んでくれた」という成功事例がないと、やってられないはず。もちろん、王将研修的なヤツで心をごっそり折ってる可能性もありますが、どう考えてもよくない商品・サービスを一生懸命売るのって辛いので。

なので、名鑑に載ったことで仕事の依頼が増えたとか、セミナーに出展したことで顧客を獲得できたとか、そういう人が少なからずいるはずです。

セコいっちゃセコい商売ですが、プレスリリースと同じ広告費だと思えばそんなもんじゃないでしょうか。

気になるのは「紹介してもらう」という対価に対して「高い」と思うその心根ですね。僕がいままで見聞きしてきた限り、儲かっている人というのはけっこう自信満々に自分の製品を高く売りつける人が多いので、なにかを「高い! 許せない!」と思いがちな人は自分を安く売ってる可能性があります。

「そんなもんで5万も取るの? じゃあ俺は明日から20万!」ぐらいの強い気持ちを持って日々を生き抜いてくれれば幸いです。確かに、日本は職人・技術者・クリエイターに金を払わない国ではありますが、それは当人たちがお金を取ろうとしていないからとも言えるわけでしてね。終わり。

あ、全然関係ないですけど、来週WordCamp Tokyo 2016が開催されるので、来てください。参加登録はこちら

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