拳銃と猟銃を持っていたが、地方に住む遠い親戚から返してくれと言われた。僕は猟銃なら返してもいいと答える。拳銃は隣に住むDVおじさんと戦うために必要だったからだ。
親戚曰く、拳銃はさるやんごとなき人から譲り受けた者で、とても値がつけられたものではない。とりあえず一千万払えと言う。僕はそんな大金を持っていないので頭を抱えるが、新聞に賞金レースの公募欄を発見する。F1レースで優勝すると、一千万貰えるというものだ。
僕は実家にF1カーがあることを思い出し、取りに行く。が、実家にあるのはラジコンだった。これではレースに出られない。
ふと、会社の車があることを思い出す。僕の勤めている会社はパーティを行う会社で、車を何台か保有している。
会社へ向かう道すがら、僕は会社の車がF1カーではなく、パリ・ダカールに出場するようなラリー車だったことを思い出す。それでF1レースに出られるだろうかと不安に思いながら、僕は会社に到着する。
会社ではパーティをやっていた。僕は担当者に車貸し出しの許可を得ようと探し回るが、その途中でウィスキーを勧められる。飲酒してレースに出られるだろうかと不安に思いながら、僕はウィスキーを煽り、パーティの参加者たちと話す。
その中に、オバマ大統領を囲む一団があった。僕は大統領の前でウィスキーを飲んではいけないと思い、近くにあったゴミ箱にウィスキーを捨てる。腰ほどの高さがあるゴミ箱がウィスキーで一杯になる。
オバマ大統領と少し話していると、その輪にいた男が林檎を勧めてくる。僕はそれを食べるが、林檎の中心が非道くパサパサしていることに違和感を覚える。見ると、林檎は中心が赤黒くなっている。腐っているのではないか、と僕は尋ねる。
男は違うと答える。彼は林檎と小豆の混合種を作っている。林檎の中の種が小豆になっている品種だ。まだ四十個に一個ぐらいしかできないが、近々商品化する予定だという。
周囲の人は彼を憐れむ目で見ている。僕は彼を尊敬する。うまくいったら、小豆林檎は「素粒種」という名にするらしい。ネーミングセンスはよくないようだ。