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ボブ・ディランが泊まりに来る

高橋文樹 高橋文樹

この投稿は 7年 前に公開されました。いまではもう無効になった内容を含んでいるかもしれないことをご了承ください。

理由はよくわからないが、Sという友人がボブ・ディランと友達で、身内だけでささやかな飲み会が開かれる。ノーベル文学賞のことは聞いてはいけない雰囲気になっている。

その後、ボブとSがうちに泊まりに来る。僕は家族とは別の寝室で、友人およびボブとコンビニで買ったビールを飲む。その後、朝四時ぐらいになって、ボブが帰ると言い出したので、僕は車で送ると提案するが、良く考えたら飲酒運転になってしまうので、タクシーを呼ぶ。ボブをタクシーに乗せてから洗面所に行くと、ボブの使っていた布団が脱衣所に積み重ねてある。なんだろうと思って見ると、布団がゲロまみれになっている。有名人なのだ、布団をゲロまみれにしたことが恥ずかしくて帰ったのだろう。

僕は早朝の心地よい朝日の中(ということはおそらく夏だ)、布団を外に出し、ホースで水洗いをしている。すると、妻の祖母(故人)が僕の車に乗って出かけようとしている。こんな時間になにごとかと声をかけると、助手席に知らない男が乗っている。中小企業の経営コンサルタントだそうだ。僕はその男を一目見て怪しいと感じる。義祖母の経営する東北道沿いの焼肉屋(実際は経営していなかった)を食い物にしようとしているのだ。

僕はその車に同乗し、実際についていくことを提案する。コンサルタントの男は気まずそうに小言を重ね、僕はその一々に反論する。そうこうしているうちに、義祖母の考えは変わり、今日はコンサルティングをしなくていいと言う。僕は上手くいったと喜ぶが、と同時に、道の真ん中で車を停車して口論をしていることが気にかかりはじめる。こんな風な停め方をしていたら、そのうち後ろから追突されてしまうだろう。

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