いつの間にか、MooToolsがアップデートしていました。マイナーバージョンが1.2.1から1.2.2になりました。ついったーでMooToolsをフォローしてすぐにわかったのですが、大体こんな感じの機能がついたようです。
MooToolsにはJavascriptネイティブを拡張するMooTools Coreとプラグイン的に使えるMooTools Moreがありますが、今回の1.2.2はMoreを充実させたもののようですね。
現時点ではまだドキュメントに反映されていないので、細かく見ていくのが大変なんですが、大体以下のような機能が追加されたようです。
- 外部テキストファイルを翻訳ファイルとして使える。Javascriptでgettextみたいな多言語対応が可能に。
- Dateオブジェクトが拡張され、日付の扱いが柔軟に。これも多言語対応を可能にする。
- クラスの扱いが拡張。リファクタとかができた。
- ポジションレイアウトの扱いを簡単にするメソッドを幾つか追加。Webアプリケーションを作る時に役立つ。
- フォームバリデータ。MooToolsのフォームバリデーションはかなりおシャレなので、期待できそう。
- アニメーションクラスのFxを拡張。以前からある3つ(Tween, Morph, Transition)に加え、新たに8つ!
- Requestクラスの拡張。JSONPが新たに加わったこと、リクエストをキューに入れ(順番待ちさせ)たり、定期的に実行させるクラスが追加。
と、ざっと見てみただけでも、かなり高機能になってそうな予感ですね。世の趨勢は完全にjQueryですが、MooToolsもなかなかがんばってます。
Clientsideについて
ところで、MooToolsユーザーの方々はClientcideを知っているでしょうか。
これはMooTools開発グループの主要メンバーであるAaron Newtonさんのサイトなんですが、ほとんどMooToolsの情報ばっかりです。Mootorialというチュートリアルがあったり、かなり豊富な内容。個人的にためになったのは、”MooTools vs. Other Frameworks“と”When to Use Classes“ですかね。機会があったら訳したいと思います。
このサイトの特にスゴイ所はプラグインのパッケージを配っているところ。Fancy Uploadのようにパッケージになっているものもあるのですが、かなり拡張性のあるものも多いです。僕がスゴイと思ったのは以下の二つ。
実際にデモを見ていただければわかると思うんですが、Webアプリケーションを作るのに役立ちそうなものが多いです。透明Flashと連携させて、クロスブラウザでクリップボードにコピーさせるのもあったりします。これからはどんどん高機能なWebアプリが増えていくんでしょうね。
どうやら、このClientsideで実験的に取り上げられたものがMooToolsに採用されることも多いみたいです。
MooTools開発チームについて
ところで、MooToolsの開発チームなんですが、ほとんど更新されないMooTools公式ブログを閲覧している限りでは、Clientcideを運営しているAaronさんとVarelioさんがリーダー格みたいですね。Facebookのグループでも開発者の一人が「Varelioが来るまでは僕がリーダーだ」みたいなこと言ってましたし。
情報をキャッチアップするには、ついったーでMooToolsをフォローするのが一番簡単です。Googleグループもあるんですが、質問ばっかりで重要な情報があっという間に埋もれてしまいがち。公式情報をしっかり抑えるとともにAaronさんのClientcideブログを定期的にチェックすることが、MooToolsの流行に乗り遅れないたった一つの冴えたやり方ですかね。
最後におまけ情報。
Javascriptフレームワークの比較基準としてCSSセレクタの速度が挙げられますが、もうどうでもいい問題らしいです。どれも十分に早いし、ブラウザの処理速度が劇的に向上しているので。
あと、今年を目処にMooTools2.0が出るっぽいです。なんかスゴイらしいので、楽しみですね。
追記
やっぱりドキュメントは更新されていました。そのうち翻訳を出したいと思います。