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それでも僕が電話に出る理由

高橋文樹 高橋文樹

この投稿は 7年半 前に公開されました。いまではもう無効になった内容を含んでいるかもしれないことをご了承ください。

Slackというチャットツールがあって、プログラマを中心としたIT界隈でわりと人気があります。その一方で、電話はコミュニケーションとしてイケてないみたいな感じになっています。

  • 電話はかけようと思った相手のタイミングでコミュニケーションが発生する
  • 電話を受けた相手は作業を中断しなければならない
  • よって電話は相手の時間を盗む悪しき行為

僕の観測範囲(特にIT系)ではこんな感じのコンセンサスができつつあり、「すぐ電話してくるマン」に対する愚痴をSNSのエアリプなどで見ます。その怒りもわからなくはないのですが、僕はなるべく電話は出るようにしています。個人的な感想ですが、「すぐ電話してくるマン」の中にも「即時的双方向コミュニケーションとしての電話が楽だから電話する人」と「書き言葉によるコミュニケーションを苦痛に感じる人」の二種類がいると思うからです。

書き言葉によるコミュニケーションに苦痛を感じる人

「書き言葉によるコミュニケーションに苦痛を感じる人」というのは完全に僕の素人判断によるクラスタリングです。なぜそうなのかの理由は知りませんが、2パターンに分かれるかと思います。

学習障害とか識字障害(ディスレクシア)がある

別に知能的に劣っているのではないが読み書きができない人というのがいます。たしかアメリカの考古学者に学習障害の教授がいて、その人はスクリーンリーダーを使いながら論文を読んでいました。したがって、そういう人と仕事で出会うことは別に不思議でもなんでもありません。おそらくそうした状況に置かれた人にとって、文字を書くのってすごい苦痛だと思うんですよね。程度の差こそあれ、書かれた文字がどうしても理解できない人というのが一定数いるように思います。

文字でのコミュニケーションでは情報が不足する人

なぜそうなるのかがわからないのですが、対人関係において根源的な不安を抱えており、文字で書かれた情報だけでは不安が解消しない人。たぶん話しているときの声のトーンとか、相手が自分の言葉にリアクションをしてくれるかとか、そういう言外のものから多くの情報を得ている人。こういう人はすでにメールで送った議題を電話で蒸し返して安心するパターンが多いのですが、まあしゃあない。

 

電話というチャンネルを閉じてしまうとこういった人々を排除してしまうことになるので、自分のアクセシビリティを上げるという意味でも「すぐ電話してくるマン」に対して怒りを覚えないようにしています。対話型コミュニケーションで新たな革命が起きたらまた変わるかもしれないですけどね。

余談:「話しかけられても怒らない」というスキル

あんま関係ないですが、IT業界の制作畑にいると「技術職は高度な仕事なので話しかけられると生産性が落ちる」ということから、ヘッドホンをして仕事したり、話しかけられると怒る人がいます。

で、以前そういうところで仕事手伝っていたら、マネージャー職の人が「高橋さんは話しかけやすいからありがたい」と言われたことがあります。僕にとってWeb制作という仕事は、自分が高度なことをしていないということもありますが、基本的にめんどくさいだけで、ディスターブされても特に困りません。

したがって、技術力に自信がないとか、もうロートルで毎日勉強するの辛いという人は、「話しかけられても怒らない」というスキルを維持することによって、勝手に評価が上がっていく可能性があるので、ちょっと試してみてください。終わり。

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