掲題の通りなのですが、僕がメンテしているWordPressプラグインGianismが3.0で大幅にアップデートします。喫緊の課題としては、「Facebook Graph APIのバージョン2.1が10月31日で有効期限切れとなるので、動かなくなる」というのっぴきならないヤツ。近日中に公開予定です。なんかすいません。
で、なぜ2年ものあいだV2.1だったのかというと、FacebookのPHP SDKがバージョン変わってからPHP5.4必須となっており、「WordPressプラグインで5.4必須だとアレ(お察しください)だな」と思ってずっと古いライブラリを使っていたのですが、このライブラリ自体にバージョンを指定する方法がないようで、しょうがなくPHP5.3以下を切り捨てということになりました。
ついでといってはなんですが、このGianism、僕の公開しているプラグインとしてはわりと使われている方なので、今回の大幅バージョンアップを記念して次のような変更をしようと思っています。
- Instagramへの対応。これにより、メインのSNSはFacbook, twitter, Google, Instagramとなります。
- Yahoo!, Github, Amazon, mixiをドロップして、アドオンに。
- 上述の通り、アドオン形式の採用。有料で販売します。LINEとかはアドオンで追加します。
- サポートサイトの作成。ドキュメントがプラグインに同梱されている現在の形は便利だと思うのだが、誰も「いいね」してくれないので。
はじめはFacebookのAPIに追従させるので精一杯だと思いますが、徐々に整備していきます。
なぜドロップするのか
多分なのですが、幾つかの機能をドロップすることで、ハードにカスタマイズしている人は何も考えずにアップデートすると画面が真っ白になったりするかもしれません。いままではそういうことがないように出来る限り後方互換を保ってきたのですが、さすがにmixiとかYahoo!でログインできるようにすることは意味がなくなりつつあるので、面倒くさいやつは容赦なく切り捨て、有料アドオンという形で収益化を図ることにしました。
いくらRESTだなんだといっても、結局はドキュメントに目を通さなければいけないわけで、各社微妙に違うAPIをうまいこと動かせるようにするラッパーライブラリを書くのも疲れてきたところです。
なぜアドオンにするのか
前項と関連するのですが、このGianismは「SNSのアカウントでログインする」というただそれだけのものなのですが、基本的には「WordPressと特定のSNSアカウントを紐付ける」という機能を持っています。一度GoogleとOAuth連携してしまえば、Google Cloud APIは全部使えるんですね。
破滅派ではそういう使い方をしていて、たとえばGoogle Analyticsのデータから日次でランキングを作成して保存してますし、特定のタイミングでtwitterに自動投稿するようなこともしています。
【定期つぶやき】 2016 年 10 月 16 日付の週間ランキングが公開されました。 https://t.co/3ZIcvtfbHl
— 破滅派@文フリ京都う-10 (@hametuha) October 21, 2016
ここらへんはビジネス的に需要がある一方、一つ一つの要望は個別具体的なものになりがちなので、有料アドオンとして提供していきたいと思います。いままでも100件ぐらい「Facebookで◯◯できない?」とか、「Githubアカウントで◯◯できない?」という質問を貰ったので。
なぜ有料にするのか
WordPressプラグインはオープンソースなので基本無料ですが、WooCommerceとか、EasyDigitalDownloadsとか、EventCalendarとか、有償アドオンのビジネスモデルをけっこう見るようになったので、似たようなことやってみようかな、と。
プラグイン開発のツラミについてはよく聞くのですが、大体は「売ってない」のが理由だと思うんですよね。単純に「作者がちゃんとサポートしてあげるから年額◯◯円払ってね」と言えば買う人はいるんじゃないでしょうか。「売ってないから買わない」というのは、素朴な消費者心理としてあると思います。
鉄板モデルとしてサポートのサブスクリプションがあるので、まずはそれからはじめてみます。今考えているのは、ドキュメントのサブスクリプション。スタンダードは無料で読めて、アドバンスド・トピックは有料というモデルです。これは色々応用利くので、興味がある貧乏プラグイン/テーマ作者の人はこっそり相談してください。
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というわけで、あと数日しかありませんが、自分を追い込む意味で告知をしてみました。終わり。
価格¥4,888
順位517,777位
著E.S.Raymond
翻訳山形浩生
発行USP研究所
発売日2010 年 7 月 31 日