というわけで、手書き用の原稿用紙を久々に買いました。買ったのは満寿屋の原稿用紙。以前から使っていたのですが、仕事場が銀座から渋谷に移ってからはなかなか買えてませんでした。だって売ってねーんだもんよ。
←満寿屋の原稿用紙というのはとても有名で、川端康成や三島由紀夫など、そうそうたる文豪が使っていたとされています。
効能に「万年筆の保護」と謳われているぐらいなので、書きやすいと言われてみれば、そんな気もします。中性紙だそうで、インクが劣化しないそうです。また、このエコ・ファシズムの時代にあって、再生紙をまったく使わないというブルジョワ感も素敵です。
が、特筆すべきは「インクを吸い取る早さ」です。僕は字も物凄く汚いし、書くのも早いので、これが凄くありがたい。普通の原稿用紙だと、右手の縁がメチャ汚くなるのですが、これだとまず汚れない。自分の書いた文字の上を手が通るときはすでにさらさらです。オシメに使えるんじゃないかというぐらい吸収が良いです。
ペンの持ち方には色々あるでしょうが、だいたいペン先と机に置いた手の縁が三行分ぐらい離れていれば、ちゃんと乾くはず。
これオススメです。アサヒヤ紙店というサイトで買えました。買い物カゴがしょぼくて本当に買えるのか心配でしたが、hamazon.comの買い物カゴがすばらしすぎるのだと自己満足しつつ、購入。
手書きの効能
ところで、「やっぱり手書きでないとダメ」という意見はたまに聞かれますが、僕はそう思いません。昔から字が汚く、色んな人に罵られてきた恨みもあるのですが。
へミングウェイだってタイプライターを使っていたし、ダメな文章はダメな文章であり、それが印刷された字だろうが、手書きだろうが、変わりません。
ただ、手書きはこの「面倒臭さ」がいいのです。僕は川端康成の文章の「適当に投げ出したかのようでいて完成度が高い」という点が好きなのですが、あれは多分、書くのが面倒だったからだと思います。多分ですよ。
やり直しが効かない(効いても面倒くさい)手書きで掌編を完成させるトレーニングはいままでずっとやってきたので、また再開したいと思います。
そのうち掌編が溜まったら、このブログででも発表します。いまは超短編を発表する場所がないからね。