先日三連休、2泊3日で小説を書くNovelJamというイベントに参加しました。八王子の連続殺人が起きそうなセミナーハウスで缶詰状態になって小説を書くイベントです。
何を書いたか
「オートマティック クリミナル」という作品を書きました。自動運転が当たり前になったゲーテッド・シティが舞台。十歳の幼い主人公は、妹の交通事故死をきっかけに、自動運転管理システム「CARSE」の矛盾を暴くため街に戦いを挑みます。そして、少年が見出したCARSEの綻びとは……
反応
公開間近からすでに反応をいただいております。参加者はお互いの作品がきになるようで、公開直後からすでにレビューを発表している猛者もいました。
とても、2-3日で出来たものとは思えない仕上がりです。この短文でも世界観に引き込まれて面白かったのですが、カースの成り立ちや、世界観全体についても、前後を知りたくなる作品でした。
自分でいうのもなんですけど、完成度すごかったですね。やはり売り物である以上、完成度は大事だというのは心がけています。
面白いですねぇ。
メインのアイデとアか、ストーリーとの絡ませ方とか。
パワードスーツにおる医療介護や、ブロックチェーン型の掲示板のような小ネタも妙な現実味がありました。
ブロックチェーンはがんばって無理やり入れました。僕がコインチェックに入れたお小遣いは見事に溶けはじめているので、なんとか売り上げで挽回したいところです。
書いていたので、「ツイハイ」は特に。高橋文樹さんの作品は、完全に何もかも上でしたね。 #noveljam 作者飲み会がもし開かれるようであれば、話してみたいです。渋澤さんは参加表明されている段階から気になっていた存在でした。殺気立っていたので期間中にお話することができませんでしたが…。
— 牧野楠葉@新刊11/22ついに発売!! (@linguametallic) February 13, 2018
僕も書き終えたあと、なにもかもが上だと思いました!
遅れている審査発表前にとりあえず高橋文樹氏のこちら読んでみたら面白いやないか!これ3日で書いたのか素で凄いね。あれやね。AISFてのはある種カフカ的だな。しかしながら#noveljam 恐るべしですな https://t.co/jo9yAESECi
— lotushouse (@lotushouse) February 12, 2018
素手の時点で攻撃力が高いんですよね!
結果発表前に読んでいた作品のなかでは掛け値無し最高水準だったと思った「ATクリミナル」が現時点で結果を残せてない(3月までは何もわからないが)というのは、来年こそ作家枠で申し込もうと思っている(出れるとは限らない)俺にとっては、この1年で何をすべきなのかものすごく悩む#NovelJam
— 波野發作@文フリ東京38出店確定 (@fuliefool) February 12, 2018
ですよね!
今のところ面白かったのは高橋文樹さんの「オートマティック クリミナル」と山田しいたさんの「DIYベイビー」だ~ 前者は、あらすじ聞いた時点では「平凡だなー」と思ったんだけど中身が濃かった!しかし文がうますぎて電子で読むのがキツい笑 紙で読みたい #noveljam
— 渋澤怜 ✍️🐈🎨🪕 (@RayShibusawa) February 12, 2018
文章がうまいんですよね。小説家なのでね。
今回SF書いた人多かった気がするけど、多分オマクリがナンバーワン。 https://t.co/bIBzQUmg1D
— 天王丸景虎 (@10kgtr) February 12, 2018
「オートマティック クリミナル」でオクマリ! 「こんまり」みたいでかわいい! そういえば、三年ぐらいまえに「人生を台無しにするちらかしの魔法」っていうタイトルでエッセーだそうとしたんですけど、嫁さんに反対されてやめました。
https://twitter.com/kyoichi_sagawa/status/962625040578572288
最近、教会に行くと「おまえはもうじゅうぶんにつよい」って言われちゃうんですよね……
と、高評価を集めてみましたが、悲しいかな、ほぼ全員NovelJam参加者+知り合いなんですよね。
#noveljam ちなみに、今回のお題は3,000字〜10,000字という縛りがあったのですが、高橋文樹先生は9,910文字で校了というネ申テクを披露しています。https://t.co/BF75jhvSbX
— 高橋文樹『アウレリャーノがやってくる』 (@takahashifumiki) February 12, 2018
ネ申テクなんですけどね……
個人的なテーマ
コンテストなので、全力で小説を書くというのはそうなのですが、コラボレーションを掲げたこのイベント、せっかくだからソーシャル活用しようと思って色々やりました。
Githubでソーシャルライティング
「日本で一番Githubスターを持っている小説家」というポジションを目指しているので、Githubでライト&コミットして、プルリクを受け付けてみました。リポジトリはこちら。スターお願いします。
このコンテストでは販売とその売上も審査対象になるのですが、ぶっちゃけGithubまで見にくるような人種に隠し事をしてもしょうがないので、ついでにブラウザで読めるようにしときました。
高橋文樹氏、#NovelJam 執筆中作品GitHubにおいてる! PullReqも受け付けているね。https://t.co/CU288JsPI7
(ほぼ)プレーンテキストで書いてtextlint通してphpでHTML変換している。改行などだけでなくルビとか。
そして生成物は縦書きのWebページとして読める。https://t.co/FDOpqq9cc3
— Satoshi Kojima (@skoji) February 11, 2018
コミットログも残るので、「こんな完成度の高い作品、ほんとに48時間で書いたの? いままでのストック投下したんじゃないの?」という疑念も払拭できます。まあ、僕がすでに存在していたストックを徐々に投下している可能性もなきにしもあらずですが、それは悪魔の証明なので。
あと、今回得た重要な知見なのですが、Githubではある程度以上テキストが長くなってくると、数文字の調整で全部差分として判定されたりするので、小説には向いてないかなーと思いました。小説は行の移動とかがよく発生するので、GithubじゃなくてGitとの相性かもしれません。
で、この結果がどうだったかというと、ほとんど反応なかったですね。知り合いの旦那さんがタイポ修正くれたぐらい。プルリクくれたのはありがたいのですが、初稿の段階でタイポもらってもあんま意味ないんですよね。あとでざっと直せるので。それでも「校正おそるべし」という言葉はあるわけで、実際に販売開始直後に誤字の指摘をいただき、「ごめんねw」と反省したのですが。
プルリクに関しては、プロットの段階でもらう方がいいのかな? と思いました。
アンケート
タイトルと表紙というもっとも重要な要素の決定をtwitterに外注してみました。
優柔不断でタイトル決められないので、投票をお願いします。内容関係なく、聞こえがいいものに投票してください。 #noveljam
— 高橋文樹『アウレリャーノがやってくる』 (@takahashifumiki) February 11, 2018
#noveljam 夜分に恐縮です。どっちの表紙がいいですか。画像はリプライ欄で。
— 高橋文樹『アウレリャーノがやってくる』 (@takahashifumiki) February 11, 2018
これは良かったなと思いますね。アンケート答えた人も、関わった以上買うはずですし。え、普通買うよね?
結果
さて、これだけのことをやって、結果はどうだったというと……
俺ら選手が一番驚いてますわ
— 波野發作@文フリ東京38出店確定 (@fuliefool) February 12, 2018
なんと驚きの無冠! 16人中8人がなんらかの賞を貰える選考会で無冠! USODESYO?
で、あまりにもショックだったので、かわいい女子カメラマンが集合写真撮影時に「みなさーん、笑ってくださーい」と言ってる時にもぶんむくれていたわけです。
3月に売上などを加味した最終結果が発表されるので、それまでに皆さんのご協力をお願いします。あ、そうそう、「なんかこいつ頑張っててかわいそうだな」とかいう同情票とかではなく、面白そうだなと思ったら買ってください。金を払う価値はないと思ったら、Githubで無料で読めますので、そちらからどうぞ。
いまのところの売上は33冊。ファーストビューにも映らない状態ですが……
売り上げ的には健闘しています。
記録として入手数ランキング 2/13 17:30
1:グッバイ、スプリング 37冊
2:バカとバカンス 34冊
3:オートマティック クリミナル 33冊
4:REcycleKiDs 31冊
4:僕は彼の肉になる 31冊
6:ツイハイ 30冊
6:DIYベイビー 30冊
8:ひつじときいろい消しゴム 28冊#noveljam2018 #noveljam— 金巻ともこ (@tomoco) February 13, 2018
無冠ですが、3位です。1位の「グッバイ、スプリング」は読んでないのですが、表紙がめちゃくちゃいいので、納得の1位。といっても、はっきりって関係者しか買ってないので、団子状態なんですけどね。無意味にR18指定された牧野さんはちょっとかわいそうです。編集に恵まれませんでしたね。
*
というわけで、幼子三人を妻におしつけ、とめてくれるなおっかさんとばかりに全力で挑んだのですが、まさかの無冠。僕に残された唯一の方法は売上を記録することだけです。同情票はいらないですが、興味を持たれた方はぜひ下のボタンをクリックしてください。Githubで無料で読んで、レビューだけでも残していただければ幸いです。