さて、ちょうど1週間前、うちの双子が1歳になりました。父親になると、世の中には人の親のためだけのものというのが結構あって、子供のままだった僕はそれを知る由もなかったのですが、いままでくだらないと思っていたものにも別の側面があったのだなあと感心することしきりです。
「なにそれ?」と問われると、本当にくだらないことなんですよ。amazonのカテゴリーってこ、ん、な、に、あったんだとか、AEONにそりゃ人集まるわとか、火サスの犯人の動機が「子供が殺された」でも「ありきたりだな」って思わなくなったとか。要は、そういうことなんですよ。
さて、この1年、僕なりに振り返ってみるとこんな感じです。
- 仕事量は調整できる環境の方がいい
- 家族は近くに住んだ方がいい
- 代替の利かない仕事というのが人生にはある
では、細かく書きます。
出産まで
まず、去年の春頃、妻の妊娠がわかり、しかもそれが双子だったということで、「いちおう稼いどかないと」とがむしゃらに働きました。手をあげれば仕事はあるという状況だったので、それをかたっぱしから片付けていったという感じです。
妻には家のことを任せて、僕は外で夜遅くまで働くという感じだったのですが、それが妊娠8ヶ月ぐらいからできなくなりました。
なんかですね、人間が二人もお腹にいると、息をするのも苦しいらしいんですよ。トイレと風呂ぐらいはなんとか這っていってましたが、食事はもちろん、水を取ってほしいとか、そういうこともできなくなるようですね。夜は人をダメにするクッションにもたれかかって、一晩中フーフー言いながら寝ていました。
そうなると、僕がこれまで通りがむしゃらに働くことはできないので、それまで付き合いのあった会社さんには「じゃ、今月で私はドロンします」みたいな感じでおさらば。12月ぐらいから毎日家にいました。11月はかなり厳しかったのですが、近くに住む母に助けられました。犬の散歩をしてもらったり、ご飯を持ってきてもらったり。
そんなこんなで双子の出産。出産自体はそんなに大変ではなかったです。双子はリスキーなので、陣痛促剤で時間もコントロール、10人体制での自然分娩となりました。
生まれてから
さて、子供も無事産まれたということで、一、二ヶ月はゆっくりしようかなと思ってたわけですよ。家族も増えたから車買い増して、家具とか新調して。
ですがね、双子の面倒を見るのに母親一人では足りなかったのです。たとえば、夜泣きとかあるじゃないですか。うちは二卵性だったのでシンクロ率が低いのか、夜泣きのタイミングが必ずしも同じじゃないんですね。夜11時ぐらいから夜泣きが始まって、1時ぐらいになんとか寝かしつけたと思ったら、もう一人が泣き出して、それをウトウトしながらあやして、朝4時ぐらいになったら油断して抱っこしたまま座ってうたた寝、新生児は立ち抱っこじゃないとギャンギャン泣くので、それでもう一人が起きて、おおヤベエみたいになって、落ち着いたら朝6時とか。
そんなの一人でやってたら死んじゃうので、二人でやるじゃないですか。それでもけっこう辛かったですね。そんなのが生後4ヶ月ぐらいまで続きます。
で、生後一ヶ月のときに「これはもう無理やね」という結論を下します。僕の実家へゴーですよ。
実家へ
子供が生まれる前は嫁姑同居は嫌だと言っていた妻も、それどころじゃないのでお義母さんありがとう状態です。
うちは親父が山形に住んでいるので、母と僕たち夫婦で三人体制。これでなんとか回り始めます。お風呂とかも、一人で入れるの大変ですからね。特に小さい頃は。バディを組んで、入れる係と出す係。
首が座ってくると、二人を両脇に抱えて歩けたりするんですが、それまでは大変でした。うちは犬を二匹飼っているので、犬の散歩というミッションが朝晩あるのですが、それをなんとかして効率化しようとですね、子供二人を前後にエルゴ、両手に犬で散歩行ったりしたわけです。
そうすると、近所では大人気ですよ。確かに、僕も子供二人前後に担いで両手に犬を持っている人を見たことがないですからね。美輪明宏みたいな金髪のおばさんに「あんたも大変ね」とか言われたり。
双子用のベビーカーも買ったりしたのですが、10万ぐらいしますよ。なんかね、なにかと高いんですよ。姉からもらったベビーベッドも速攻で使えなくなりましたしね。今は六畳間に布団を四枚敷き詰めて寝てます。
そんなこんなで色々試したのですが、効率化など浅知恵にすぎないですね。結局は人海戦術。子供一人犬一匹ならなんとかなりますが、その倍は無理ですね。二人でやるのが一番です。
かわいいが作れるんだったら、状況も作れる!
自分でも「俺がんばったな」と思えるのは、そういうのんべんだらりと嫁の周りを周回する衛星となる状況を作れたことです。ほぼ一年間、ろくに仕事しないでもなんとかやっていけるという状況を作れたということに関しては、自分で自分を褒めてあげたいですね。子育てに関しては、豚のように寝そべって双子におっぱいをあげている嫁さんに頭があがらないのですが。
いきなり仕事をブツっと切ることで、不義理を働いてしまったということもあるのですが、それは別にいいんですよ。僕はそれだけの仕事をしたんですからね。
それよりも、その後一年に渡って仕事を断り続けたというのが今に響いてきてます。以前はあれだけあったお問い合わせもめっきり減ってしまいました。電話も出ないし、メールも返事しないし、ということであれば、それは依頼も減りますよね。
まあ、それはそれで良い契機でもあるわけで。僕も長らく受託をやってきて、さすがに飽きてきたというのもありますし、別のビジネスモデルでやっていくチャンスと捉えるようにしています。この一年の機会損失は、子供達を育てるための投資だと思えば、惜しむ気持ちはありません。
この数年、僕は本来自分がやりたかったことをほとんど我慢して生活に追われていたと思って生きてきたのですが、それでも今日を迎えられているということはいいことですね。
一人の人間ができることなんて、そんなにないし、救える人間もたかがしれてます。僕が日々やっているWebサイトを作る仕事なんて、ほんとうにたやすいことですよ。誰かを愛したり、幸せに生きることに比べたら。終わり。
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順位1,968位
著谷川 俊太郎
イラスト元永 定正
発行文研出版
発売日1977 年 4 月 25 日
うちの嫁はいま、谷川俊太郎の絵本市場におけるシェアの高さについての謎を暴こうとしている