一ヶ月ぶりに山梨行ってきました。タイトルは泉鏡花『高野聖』をぱくったものです。その意味はまた後ほど。断っておきますが、エッチな妖怪などは出てきません。
さて、6/19は高速道路無料化実験の最終日だったので、せっかくだから山梨行っておこうということになりました。はじめて山梨を訪れる友人を連れて、中央道をひた走ります。道路もそんなに混んでおらず、快適なドライビング。一緒に連れていった愛犬ニッチさんもご機嫌です。
山梨へは大体2.5時間ぐらいで到着。楽天で買ったTOSTEMのサッシをはめ込むのが今回のハイライトだったのですが、草が鬱蒼と茂っていたため、まずは草刈りを急ぐことに。湿気と草いきれが混じって、カブトムシの虫かごの中にいるような気分になりました。
草刈りをひと通り終えると、今度はサッシはめ込み。もともと開けてあった穴とサッシのサイズが微妙に異なっていたのですが、そこら辺はもうなれたもの。「大は小を兼ねる」の諺通り、サッシをパコっとはめ込んでやりました。大体2時間ちょいですかね。
一日目にしてすでにハイライトを終えてしまったので、明日は草刈りでもして開拓を進めようなどと悠長に構えていましたが、血に塗れた恐怖の足音がヒタヒタと忍び寄っていたのでした…!
翌朝はとても爽やかな目覚めを迎え、2リットルのビールと曇り空が嘘のように消えていました。肉体労働をするにはうってつけの気分です。家は三面に窓がつき、あとは断熱材を入れて外装を整えるだけ。家のことはとりあえず後回しにして、現在計画中の「破滅派野外フェス」を実現させるために領土を拡張することにしました。
僕が共同購入した土地(300坪/全3000坪)は以前書いたとおり棄農地であって、全面が笹(ヤダケというらしい)に覆われています。これでは生活できないのでとりあえず家を建てられるぐらいの面積だけ刈ってあったのですが、これが全体の1/3ぐらい。残る2/3はほとんどは手付かずのまま笹ボーボーだったわけです。ためしにこの笹を刈ってみると獣道が出現。猪が出るというのは聞いていたので、とりあえず猪を遠ざけるべく笹を刈っていきます。
そんなこんなで一時間半ぐらい経った頃だったでしょうか。一服しようと長靴を脱いだあと、衝撃的な光景が! なんと、両足に10匹ずつぐらいヒルがついてます! この衝撃を味わいたい方は「ヤマビル」で画像検索してみてください。(※グロ注意)
とりあえずすべてひっぺがしてみたところ、二箇所を噛まれていました。ヒルの毒(ヒルジンというらしい)のせいで血が止まらないのでテンションがた落ち、雨も降ってきたので絆創膏貼ってふて寝しました。そして昼過ぎに目覚めて失意の帰京とあいなったわけです。気分はもう『高野聖』ですよ。
凡 そ人間が滅びるのは、地球の薄皮が破れて空から火が降るのでもなければ、大海が押被 さるのでもない、飛騨 国 の樹林 が蛭になるのが最初で、しまいには皆 血と泥の中に筋の黒い虫が泳ぐ、それが代がわりの世界であろうと、ぼんやり。泉鏡花『高野聖』新潮文庫、1950年、P. 26-27
さて、東京に帰ってからもヒルのことが気になってしょうがなかったので、いろいろググってみました。そうすると、ヤマビル研究会というサイトを発見。ヤマビルは鹿や猪にくっついて移動するそうなので、猪が出没する破滅コミューンもヤマビルの生息地になるようですね。ヤマビル注意報というページにも、山梨北杜市武川町と書いてあったので、ズバリです。里山在住の方には悩んでいる方も多いみたいですね。ヤマジカなどの増加に伴ってヤマビルも増えているという報告もあるようです。雨が降っているからヒルが出るのかと思っていましたが、普段は湿気があるところに生息しており、雨のときに活動範囲が広がるというだけのことらしいです。
それにしても、一度血を吸ったヤマビルは2年間絶食状態でも大丈夫
っていうのは壮絶です。生命力が強いので、対処をしないと増える一方ですね。落ち葉かきをこまめにするなど、しっかりと自然を手入れしないとだめな様子。そう考えると、人間にとって快適な自然っていうのは、人工的なものだったんですね。
ちなみに、一緒にいった友人は両足にヒルを付着させた僕をみて映画『もののけ姫』でタタリ神になった乙事主さまの周りにヒルみたいなものがいっぱいついていたシーンを思い出したそうですが、猪がヤマビルのキャリアであることを考えると、きちんと考証された描写だったんですね。終わり。
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