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Amazonでエゴサすると「春、バーニーズで」が出てくる

高橋文樹 高橋文樹

この投稿は 5年半 前に公開されました。いまではもう無効になった内容を含んでいるかもしれないことをご了承ください。

以前はこのサイトで電子書籍を販売していたのですが、現在は破滅派からKindle経由で売っています。で、グローバルメニュー(といっても、普段は隠れてるのですが)に「購入できる著作」というリンクでAmazonへの導線を張っています。

左上の三本線ボタンを押すと出てきます。

行き先はAmazonでの自分の名前(高橋文樹)の検索結果にしているのですが、よくみてみると……吉田修一原作の映画『春、バーニーズで』が混じっています。

ちなみに『途中下車』1円ですが、これは送料で儲けるビジネスモデルです。

なぜかというと、主人公の息子の名前が「文樹」だからなんですねー。「高橋どこいった?」という感じもしますが。

この「春、バーニーズで」の原作には思い入れがあり、初出が何年だったか忘れましたが、僕の友達が「文樹と同じ名前が出てるよー」と教えてくれたんですね。

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実は僕が『途中下車』でデビューしたのが2001年だったのですが、そのとき幻冬舎の担当編集がまだ売れっ子になる前の吉田修一さんと同じでした。ご本人とは一度もお会いしたことはないのですが、担当編集から『パレード』をもらったりしていました。

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で、なんでそんな話になったかはさっぱり覚えていないのですが、担当が吉田修一さんに僕のことを紹介したことがあったらしく、その時得られた唯一の感想が「いい名前だねー」だったそうです。

で、『春、バーニーズで』が世に出た頃、僕はまったく次作が出せず焦っていた23歳ぐらいの若者だったので、「もしやあいつもう消えたから名前使ってもいいだろと思ったのか?」と苦しんだのでした。

その苦しみは『東京守護天使』という作品内で昇華(=ネタにする)まで続きましたね。あと、ゴールデン街のバーで自己紹介をしたときに「渡辺文樹かよ!」と言われときも「僕がっ! 有名じゃないからっ! こんな目に会うのかっ!」と心の中でぐるぐるパンチを繰り出しました。

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というわけで、このAmazonにおけるエゴサ結果をみるたびに(そんな見ないですが)、あのときの焦りと屈辱の記憶が鼻の奥をほんのわずかにツンとさせるというお話でした。おわり。

 

 

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