fbpx

メニュー

高学歴文系&職歴なし&30歳でWebクリエイターになる方法(就職編)

高橋文樹 高橋文樹

この投稿は 15年半 前に公開されました。いまではもう無効になった内容を含んでいるかもしれないことをご了承ください。

もうだいぶ長期化してきたこのライフハックですが、今回まででとりあえず高学歴文系&職歴なし&30歳のあなたが就職できるよう願いながら、とっととタイピングしたいと思います。

おそらく、職歴なしのあなたは今回の就職方法についてもっとも興味津々なのではないでしょか。わかります。僕も全然就職活動したことがないので、なにをしたらいいかわかりませんでした。とりあえず、思いつくことをやりましょう。

  1. 美容院行く。
    制作会社にはどろ臭いところとおシャレなところがあるので、どっちにでも通じそう&清潔感のある髪型にしましょう。わからなかったら美容師にそのまま相談するとやってくれます。あなたがオリジナルで考え出した髪型よりも、専門家の少なくとも一人が賛同してくれた髪型を信じましょう。5000円ぐらい。
  2. スーツ買う。
    30歳にもなったらスーツの一着や二着持ってると思いますが、それはまさか、あなたが新卒のときにやったなんちゃって就職活動のときに着ていた青木の三万円の奴じゃないですよね? 30歳といったら、結構いい年のオッサンです。僕は公立中学出身なので、やたら早い歳に結婚した友人がいるのですが、そいつらのガキはもう中学生です。
    リクルートスーツだと鈍くさく見えてしまうので、ぱりっとした奴を50,000円ぐらいかけて買いましょう。スーツカンパニーとかでいいんじゃないですか。2つボタンが格好いいですよ。女性はシャツで個性を主張してください。シャツは白地にちょっとした織が入ってる奴を買いましょう。
    さして違いがあるとも思えない厖大なスーツ群を前にしてまるで歯が立たない場合は、店員に尋ねましょう。これも美容師と同じ原則です。店員を捕まえて、「これだったらつきあってもいいという格好でお願いします!」と言いなさい。かっこいいのを選んでくれます。連絡先を聞き出してメシの約束でも取り付けたら、あなたも立派なモテリーマンです。
  3. ちゃんとした写真屋で写真を撮る
    ぶっちゃけた話、あなたはすでにPhotoshopを使えるので、自分の写真を補正することができますが、スパンと抜けた写真を撮るのは難しいので、プロにお願いしましょう。そして、できあがった写真をフォトショで編集。怠惰な生活の証左であるその口元のにきびをパッチツールで消しなさい
  4. 履歴書・職務経歴書のテンプレ作る
    履歴書や職務経歴書はいっぱい作りましょう。革マルのアジビラばりにたくさん作るつもりでいれば、心が折れることはありません。テンプレはいろんなところで配ってます。なお、字が綺麗ならば、手書きの部分を残しておきましょう。僕は字がクソのように汚いので、全部ワープロ打ちでした。ここら辺はあんまり関係ないんじゃないかと思いますが、人事の方はどうでしょうか。
    職務経歴書に書くコトねえ!
    というのがあなたにとって最大の懸案事項ですが、バイトの経歴でも書いてください。ずっと自宅警備員だった場合はかなりの創作能力を問われますが、何かキャッチーな経歴を考えてください。自習してた間になんらかの成果をWeb上に残していれば、それも職務経歴に入れちゃいましょう。知り合いの八百屋のサイトを1万円で作って、職歴を創作するのもいいでしょう。大学院生はバイトがあんまりできなかったりして、空白の期間もあると思いますが、研究の成果を執拗に書きましょう。面白ければそれでいいのです。

さあ、これでとりあえず準備はできました。これですぐさま就職活動を始められるといえば始められます。が、高学歴文系であるあなたはプライドが高く、負けたくないと思う気持ちが強いため、もうちょっと武装したいでしょう。心の鎧は厚いにこしたことはありません。

そんなものいらないというバガボンドなあなたはすぐさま就職活動を始めてかまいません。資格取得と同時進行でもいいですよ。焦らず急いで行きましょう。

資格を取りましょう

あなたが30歳になるまで何をやっていたのかはわかりませんが、資格があると便利です。なぜなら、とりあえず何かができるということを証明できるからです。ないよりましをモットーに、いくつかの資格を取りましょう。

TOEIC

正式には資格じゃないと思いますが、750点以上は取っておきましょう。あなたは高学歴文系なので、一ヶ月ぐらい勉強すれば取れます。promotionの訳語が「出世」だったりして、ちょっと戸惑うこともありますが、文法の問題集と単語帳を一冊ずつやればいけると思います。

オススメを挙げようと思いましたが、どれをやったか忘れました。「860以上のスコアを目指す」と銘打ってあるヤツから、Amazonで評価が高いのを選んでください。文法は速攻性があります。まあ、高学歴文系のあなたには言わずもがなでしょう。

簿記2級

日商簿記の2級は毎日2時間、1ヶ月ぐらい勉強すれば取れます。2級と3級を同じ日に取っちゃいましょう。所詮高校生が取るような資格です。

ちなみに、簿記を取っておくと「コスト意識がある」と思ってもらえることがあるので、これはオススメしておきます。はっきりいって、高学歴であるにも関わらず職歴なしで30歳になったあなたにコスト意識なんてあるはずはないのですが、簿記を持っているとそう思って貰えるから不思議です。

その他語学系資格

あなたが大学で英語以外に特化していた場合、その検定を持っておくのもいいでしょう。ただ、マイナー言語の準一級とかは一年に一回ぐらいしかないので、受験を逃す可能性があります。取れれば、ぐらいに考えておきましょう。中国語とかいいんじゃないですかね。まあ、中国人はバリバリ日本語・英語話しますが。

IT系の資格

IT系の資格というのは色々あります。データベースなどは特に多いでしょう。もし具体的に行きたい企業があり、そこのスキル・ニーズがある程度明確化している場合、マッチしたものがあれば取っておきましょう。あるとないとでは大違いです。

しかしながら、「あなたは積極的にやりたいことなどないでしょう?」でドーン(C)笑ウせえるすまんじゃないですか? あったらとっくにやってますよね?

したがって、ここでは汎用的に使える基本情報技術者とかがいいんじゃないでしょうか。営業職向けと銘打たれてますが、ないよりましです。

また、Office系に不安があるというようでしたら、Microsoftの資格でも取っておいてください。また、これはIT系というわけではありませんが、色彩検定なども役立ちます。

資格はほどほどに

さて、高学歴文系であるあなたは、これまでにもたくさんの言語・ツールを勉強してきました。その勢いで資格の勉強にものめり込んでしまうかもしれませんが、ほどほどにしておいてください。面接に苦手意識があっても、何度か受けていると不感症になってくるものです。資格はお守り程度に考えましょう。僕はTOEICと簿記しか取ってません。

くれぐれも、「色彩検定が6月だから、それが終わってから就職活動を….」などとズルズルにならないようにしましょう。もうオッサン・オバサンなんですから。

面接に行きましょう

さて、いよいよ就職活動の開始です。が、非常に残念ながら、ここから僕の情報があんまり役に立たなくなってきます。僕は2社しか受けていないからです。あと、僕は小説家なので、「取材がてら面接を受ける」という人事部キラーな性質を持っており、あんまり参考にならないと思います。ありったけの想像力をこめてお届けします。

一応、僕の就職活動記を書きますと、2社受けて1社はビジネス系の出版社、もう1社が今の会社でした。

なぜビジネス系の出版社を受けたかというと、僕ははじめ、破滅派で出版社を作ろうと思っていたわけです。ITに行ったら出版・流通は独学で学ぼうと思っていましたし、出版に行ったらITを独学で学ぼうと思っていました。

ちなみに出版社は落ちちゃいました。理由はおそらく以下のような感じでしょう。

  • 志望動機が不明確(だって未経験でもOKって書いてあったんだモン)
  • 金儲けをする気がなさそう
  • 職歴なさ過ぎって、どう見てもKY
  • すぐ辞めそう
  • 世の中舐めてそう

世の中舐めてそうは当たっているのでどうしようもありません。松浦理英子さんは世間は舐めても文学は舐めないでくださいって言ってました。

少ない実績についてツッコまれたら一応言い返すようにしましょう。受かる確率が上がるかどうかは知りませんが、言われっぱなしで落ちたら口惜しいじゃないですか。

僕は「純文学の人はビジネスなんて興味ないでしょう?」と質問されましたが、正直にイエスと言わず、「弱冠21歳で作ったコンテンツが経済効果1200万=印税ではないってなかなかのもんですよ、しかも雑誌取材の受け答えとかの広報も自分でやるんですから個人事業主的な悲哀がありますよ、クライアントである編集者とのやりとりはスリリングですよ」的な発言をしてみました。

ちなみに、今の会社に拾って貰えたのは、そこの出版社で評価されなかった部分が評価されたからです。面接時に20枚ぐらいあるHarvard Buisiness Revueを渡され、訳しました。他にも自分の本を見せたり、破滅派を見せたりして色々自己ピーしてみました。

そうそう、せっかくWebの勉強をしているんですから、自分のサイトを幾つか作って見せましょう。Google Analyticsのアクセス解析画面を見せたりするのもいいですね。なんらかのオープン・ソース・プロジェクトに参加していたりしたら、好感度が上がります。

とまあ、自分語りをしてしまいましたが、具体的に面接のお話をします。

まず、Find-jobやFrom-Aなどで「未経験 Webクリエイター」「未経験 Webデザイナー」「未経験 Webプログラマー」と検索してみましょう。色々でてきます。研修もついてたりします。

はじめはバイト・契約社員だったりしますが、普通は正社員登用制度があります。あなたがよっぽどのヘッポコであったり、嫌われ者であったりしなければ、普通正社員にしてくれます。こういうところを目指すといいでしょう。

Webクリエイターってなんだよ

ところで、Webクリエイターという呼称に関してギャースカ言う人がいるので、なぜそんなことが起きるのかを説明しておきます。

Web業務の組織図
Web業務の組織図

左の図=クリックすると拡大しますをご覧ください。

これはある程度の規模がある案件における組織体制図です。色んな職業の人がいますが、あなたが入るのはこの組織の末端です。

が、大きい会社でも毎回この組織体制でこなしているところはないと思います。小さい案件は少ない人数体制で回してしまうことでしょう。

その逆もまたしかりで、大規模な案件ならばインフォメーション・アーキテクトなどを用意するところもあります。テクニカル・ディレクターではなくてSEだったり、リーダーがプロジェクト・マネージャーと呼ばれる場合もあります。ソフトウェア開発もやっている企業はシステム屋さんで使われる呼称を好むのかもしれません。

Webディレクターと呼ばれる人は、アート・ディレクター、テクニカル・ディレクター、コンテンツ・ディレクターを兼任していることが多いです。プロデューサーもいないことがままあります。フリーの場合は、当然営業も兼任します。

「Web屋」を自任する人は大体このポジションにいる方でしょう。あと、みんな「クリエイター」になりたがりすぎるので、安易にその言葉を発すると怒る人がいます。ライターが「物書きやってます」といい、イラストレーターが「絵描きやってます」というのと同じでしょう。本当に欲しいものは言葉にしないという否定神学的便法ですね。高学歴文系で30歳のあなたなら、ジジェクが言っているのを読んだでしょう。ちなみに、一番有名なWeb屋はこの人。この方は「○○屋」と言いそうな芸風を確立してますね。

[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)

閑話休題。Webの仕事というのは、末端も末端で役割が混在している場合が多いです。HTMLだけをやるというのは希で、ちょっとしたバナーも一緒に作ったりだとか、ECサイトの商品マスタというデータのCSVファイルをMySQLに流し込むこんだり、Movable TypeのようなCMSにクライアントが書いた原稿を流し込んだりもします。ライターがおらず、クライアントが出してきた作文を一生懸命添削したりもします。

Flashやプログラミングに長けていれば自分の仕事に専念することが多いようですが、デザイナーがコーディングをする場合もあります。

とまあ、このように曖昧模糊とした職業を指すために転職市場で編み出された便利な言葉が「Webクリエイター」なわけですね。「Webデザイナー」という言葉も同義です。なんでかというと、人が来そうじゃないですか。みんな「デザイナー」や「クリエイター」にあこがれているわけです。「CSVの流し込みのどこがクリエイティブなんだ?」という向きもあるかと思いますが、車を買っても美女はついてこないのと一緒です。そのうちクリエイティブな仕事につける日も来るでしょう。

応募要項はよく読め、落ちても気にするな

未経験OKがオススメといいましたが、別に未経験OKじゃなくても、行きたい会社があったら受けてみましょう。場合によっては、あなたが独学で身につけた中でももっとも得意な技術を職能として求めていたりするからです。電話して「実務経験はありませんが、一度お話だけでも」といいましょう。断られても気にする必要はありません。

また、未経験OKで面接に行ったら、「スキル低すぎワロタ」という扱いを受けるかもしれません。が、これも気にしなくてよろしいです。

というのは、企業によって求人スキルに差があるからです。

実は、採用というのは非常にコストのかかる仕事です。たとえば、リクナビNEXTに二週間求人広告を出すだけでも、100万ぐらい吹っ飛びます。しかも、面接がありますよね。急ぎで10分ぐらいにしてしまうところもあるかもしれませんが、Webのように専門的な技術を見極める場合は、ある程度の時間を割いて話す必要があります。しかも、面接をしている間は他のことがまったくできませんし、普通の転職者は自分の仕事が終わってから面接に来るので、夜から始まるなんてこともザラです。要するに面倒臭いのです。

求人の難しいところは「いかにコストを抑えて最良の人材を取るか」という点にあります。「たくさんの人に来てもらって、一番いい人取りたい!」と安易に「未経験でおk」と書いてしまうと、大量の希望者に忙殺され、面接中にイライラしてしまい、気の弱いがスキルの高い人材を見逃したりします。かといって、さして人気もない企業が「うちに低スキルの人材はいらん!」とか強がっていると、応募者が1ケタとかになってしまいます。世の中には自分に自信がないという人もいるので、実務経験があるのに未経験OKの職種に応募してくる人もいます。

ある程度は応募要項を読めばわかるのですが、出稿する側が日本語を間違えている場合はしょうがありません。あなたが落ちても全然悪くないのです。雇う側も余裕しゃくしゃくというわけではありません。我も人なり、彼も人なりです。合い言葉は愛さなければ、通り過ぎよです。落ちこんだら、次の本を読んでください。

[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)

研修付きがオススメ

さて、前回は「あなたが入社するのはおそらくブラック企業です」と書きましたが、ブラック企業か否かを見分ける方法を一つお教えします。それは、研修があるかどうかです。

研修というのは、これまた金がかかります。僕はこの業界に入るまで、雇用保険も入らなくてすむぐらいちょっとしか働いていなかったのでわかりませんでしたが、あなたを一人雇うということは、残金が全然ないあなたの銀行口座に振り込まれる額だけでなく、社会保険や年金、あなたの使うパソコンのリース代や高価なAdobeソフト代という、様々なコストが発生します。「パソコンは俺が来る前からあったろがい!」と怒り心頭するかもしれませんが、会社は大体リース契約にするものなので、PL上はあなたの労働原価として毎月チャリチャリつもっていきます。しかも、その間、あなたは研修中なので、売り上げをほとんど上げることができません。

これは何も「会社に感謝せよ、この社畜めが!」と言っているのではありません。未経験者に研修を受けさせてまで雇おうとしている会社は、少なくとも人にコストをかけてもいいという経営判断をしているわけです。しかも、そうまでして人を増やすには何らかの理由があります。鉄板のビジネスモデルを持っているとか、新しい事業を始めるとか、です。場合によっては「ブラック企業過ぎて人が辞めてしまい、出血が止まらない!」ということもありますが、その場合は「会社名 ブラック」「会社名 ってどうよ」と検索してください。2ちゃんデータベースが教えてくれます。

情報収集もしてみてね

これまでの知識でもたぶん決まるんじゃないかと僕は思うんですが、念には念を押しておきます。

まず、あなたは高学歴文系なので、知人にはいいとこに就職した人がいっぱいいるでしょう。Webにはそんなにいかないかもしれませんが、広告代理店とかなら何人かいると思います。大手広告代理店はマンモス企業なので、事業部門ごとに子会社を持っています。そこのWeb周りの人を紹介してもらい、面接にこぎ着けましょう。紹介なら邪険には扱われません。

その友人に相談するときはメシを僭ってもらいましょう。たぶん僭ってくれます。困っている人の相談に乗ってメシを僭るのは超気持ちイイからです。あと、あなたがなぜ今就職しようとしているのかはわかりませんが、一応、夢は捨てていないということにしておきましょう。企業人となった友人は密かにあなたに夢を託していた可能性もあるので、彼・彼女を裏切ってはいけません。

また、派遣切りで大騒ぎの現代社会です、あなたのようなロスジェネ世代のための無料コンサルティングサービスがあるでしょう。30歳で入れるかどうかはわかりませんが、ポスドク向けのコンサルがあると聞いたので、自宅警備員向けのコンサルもあるかと思います。面接の練習をして貰えるので、あがり症の人は受けておくといいと思います。

とにかく面接あるのみ

あとはこの通り行動すれば、仕事の一つや二つぐらい見つかると思います。Googleもはじめての減益を経験するなど、世界的な不況の影響は免れませんが、業界自体の未来は明るいので大丈夫です。

就職したら

さて、あなたが無事就職したとします。ですが、あなたの給料は20万ぐらいだと思います。安いです。民放キー局に就職した友人が8年前に900万貰っていたというのに、今のあなたは300万にも届きません。それどころか、現在の友人たちには1000万プレイヤーも複数生まれています。

が、気に病むことはありません。これから上げていけばいいのです。

さて、就職して、あなたはWebクリエイターとしての一歩を踏み出しました。はじめはコンテンツの差し替えやら、ちっこいバナーやら、物足りない仕事ですが、皿洗いみたいなものだと思って耐えてください。制作の仕事はやった分だけ上達します。

とはいえ、コツコツ腕を磨いているだけでは、同僚の給料と同じようにしか上がりません。人より早く出世するには工夫が必要です。

入社したら、あなたは自分の会社の儲けの源泉をいち早く見抜いてください。この会社は何ができ、何で利益を出しており、どんな問題点を抱えていて、どうなりたいのか。これさえ分かれば、自ずとやるべきことが見えてくるでしょう。あなたも立派なビジネスマンです。

[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)

しかし、はじめは何をやったらいいかわからないでしょう。次のことを試してみてください。僕が全然実践していないことも混じっていますが、たぶんやったら効果あると思います。うまくいったら教えてください。

  • コーディング・ルール、チートシートなどを作り、同僚に配る。「わー、便利! ありがとう!」と喜ぶ同僚。しかし、便利さと引き替えに彼らはあなたの作ったスタンダードを受け入れることになるのだった……→ディレクターになったとき楽
  • 営業と仲良くする。儲けの源泉はこれでわかる。あと、営業の知識についても知る必要がある。営業がよく理解していないものを売ってくれといっても無理な話。→新サービス開発の布石
  • 他部署と仲良くする。彼らがいったい何をやっているのかは、知っておいて損はない。特に人事・経理は重要。→給料を上げるための法則を早く知る
  • 見積もりとか工数表とかを見る。自分の会社が何に注力しているのかはこれでわかる。デザインフィー安かったら、デザインに注力しても給料が上がらないということ。見積もりは結構簡単なので、書いてみるのも一興でしょう。ただし、毎度押しつけられると面倒になってきます。→ディレクターには必須のスキル
  • 光るスキルを持った先輩・上司を見つける。「教えてください」といっても年上の部下は鬱陶しかったりするが、「私はあなたの技術を尊敬していますよ」というメッセージを発すれば大丈夫。相手が学歴コンプレックスを持っていたりすると、打ち解けるまで時間がかかるが、降伏した犬のようにすりよること。→ライバルを手なずけろ
  • 勝間和代ばりに本を読む。Webはクライアントが見知らぬ業種だったりするので、コンサルチックなことをしなければならないときがある。ここであなたの力が問われる。本買う→目次読む→気になったページにふせん→次の本買う→ループ→break→クライアントのことがなんとなくわかる→新規クライアントはあいつに任せよう

今読み返したら、大変いやらしいことを書いていると自戒しましたが、これがビジネスの世界。怖いですね。

また、あなたは上流工程について理解する必要があります。「上流工程ってなあに?」と思っていることでしょう。これを読んでください。この本を読んでほんとにやり抜いていた人がいたので、たぶん効果があるんだと思います。

[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)

また、RFP(要求定義書)についても知っておきましょう。これは本来クライアントが書く者ですが、意外とみなさん書けません。RFPがない案件は危険ともいえますが、あなたがしっかりと要件を固める能力を持っていれば、早い段階からクライアントのハートをがっちりキャッチできます。競合プレゼンに持ち込まれたらアボンですが、そのときは「それだと見積もり金額上がっちゃいますけど……」で決まり!

[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)

あなたの会社がシステム寄りならば、UMLの書き方も学んでおくといいでしょう。僕は仕事でまったく使いませんが、あなたの会社では使うかもしれません。パワポにはなぜ棒人間のシェイプがないんでしょうね。

[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)

こうしたすべては本来あなたの上司がすべきことです。しかし、優秀な人ほど仕事が集中して忙しいというのが会社です。上司は熱心に勉強を続けるあなたを見て、こんなことを考えたりします。

  1. 大体の案件はドキュメントが命運を握る。ちゃんと書いておかないとなあ。
  2. でもあれ、めんどくせーんだよな。
  3. あ? こいつなんか上流工程の本読んでやがる
  4. そうだ、こいつにやらせとくか。最後に俺がチェックすりゃいいだろ

とまあ、こんなにうまくいくかどうかは知りませんが、少なくともなにも準備していない人間にやらせる確率よりは高いでしょう。やらせてもらえたらラッキーです。すぐにあなたの手柄になることはありませんが、次第にあなたが引き受ける回数が増え、名実ともにあなたは制作とディレクションをやる忙しいポジションにつくことでしょう。給料も上がるはずです。

で、なにがしたいんですか

と、あなたがなぜかディレクター職になるまでを書いてみましたが、今後どうするかははっきりいってあなた次第です。僕もまだキャリア2年なので、ここから先は未知の領域です。以下に代表的な欲望を4つと、その達成・対処方法(あくまで予測)を挙げておきますので、勝手にやってください。

1.給料を上げたい

給料を上げる一番の近道は、早く手を動かすポジションから抜けることです。つまり、Webクリエイターではなくなることです。上流工程に携わり、マーケティングの勉強などをしましょう。

[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)

上司とはもちろん、社長とも話す機会を作ってもらい、経営へ深くコミットするべきです。移り変わる技術をキャッチアップするのは当然ですが、もっと他にしなければならないことがあります。人脈を作り、仕事を自らとってきます。異業種交流会などに積極的に顔を出し、情報交換に励みましょう。また、あなたの最大の武器である学歴コネクションを活かし、人脈を育ててください。KYであるあなたには難しいことだと思いますが、自分ができないことを人にやってもらうスキルも必要です。

そして、未経験であるあなたを雇ってくれた会社に対して申し訳ないと思うかもしれませんが、給料を上げるのに一番てっとり早い方法は転職です。Web系でもコンサルチックなところはいくつかあります。「地頭がいい」人が評価される企業ですので、そういうところに転籍してください。転職エージェントに聞けば、Webクリエイターを目指す前のあなたでも知っているような求人を紹介してくれます。

あなたがきちんと実績を残せば、ヘッドハンティングの会社から電話がかかってくるでしょう。ヘッドハンティングの多くは人の紹介なので、あなたのクライアントやあなたの友人があなたを推薦してくれたということです。ヘッドハンティングの場合は幹部候補などの可能性が高いです。

新天地であなたを待っている環境はこれまでと違うでしょう。増えた給与とともに職責は重くなります。しかし、望むところです。知略をめぐらし、過酷な競争を勝ち抜いてください。

2.手を動かしたい

ずっと制作をやっていたい--僕も小説を書いているので、その気持ちはよくわかります。その場合、給与面に関してはあまり高望みしない方がいいでしょう。好きなことをやって食べていけるだけマシです。

ある程度経験を積んでくると、もう本には書いていない問題に直面するでしょう。同僚や先輩ですら解決できない難問かもしれません。そういう場合は勉強会などに参加してください。また、Webアプリケーションのコンテストなども定期的に開催されているので、参加してみてください。コンテストで勝ち抜くのは結構難しいですよ?

モチベーションを高く持ち、新しい技術をどんどん身につけていって下さい。プログラマーの定年は35歳といいますが、なにもそんな常識にとらわれることはありません。若くて賢いライバルを相手にがんばりましょう。

家庭用ゲーム機のコードを書いていた者にとって、iPhoneのOpenGLはとっつきやすいし、Flashやiアプリなんてお遊びのようなものだ。入門に全く苦労しない。Keep Crazy;shi3zの日記

3.フリーになりたい

実は、新参者のあなたがフリーになるのはけっこう難しかったりします。美大や専門学校を出ていたりすると、友人間のネットワークでフリーでもできる案件がころころあったりするらしいんですが、あなたはそっち方面にちょっと疎いでしょう。自分でコネを作るなり、どこかのネットワークに入る必要があります。

いったんフリーになってからどこかの企業のWebマスターになるというのはよくあるパターンです。「こういう仕事がしたい!」「俺はこれなら誰にも負けない」という明確なビジョンが見えるまで、じっと力を蓄えましょう。

4.辞めたい

ピーター・ドラッカーはこう言っています。

敗者がいるからこそ勝者がいる。昔の社会はそうではなかった。無産者の子は、無産者であっても敗者ではなかった。ところが知識社会では、敗者がいるだけでなく、敗者の存在は社会の罪とされる。
……
しかもそのような競争のあとでは、ますます多くの成功した知識労働者、すなわち企業の管理職、大学の教員、美術館の幹部、医者たちも、四〇代、五〇代にして燃え尽きることになる。すでに来られるところまで来てしまったことを自覚する。
そのとき、できることが仕事だけであるならば問題が生ずる。したがって知識労働者たる者は、若いうちに非競争的な生活とコミュニティをつくりあげておかなければならない。コミュニティでのボランティア活動、地元のオーケストラへの参加、小さな町での公職など仕事以外の関心事を育てておく必要がある。やがてそられの関心事が、万が一にも仕事に燃えつきたとき、貢献と自己実現の場を与えてくれることになる。P.F.ドラッカー著、上田惇生訳「ネクスト・ソサイエティ」、ダイヤモンド社、2002年、p.28-29

あなたにはそういう場所はありますか? なければ、作ってから辞めた方がいいでしょう。あなた以外の人のために、そういうコミュニティを作るのもいいですね。ITは教育と相性がいいそうですよ。あなたがしたいことがなんなのか、僕はよく知りませんが、せっかく身につけたWebのスキルなんですから、何かに活かしてください。

終わりに

さて、これまで長々と書いてましたが、Webクリエイターになりたくなったでしょうか? なんの事情もなしに職歴なしのまま30歳を迎えたのには、あなたなりの事情があったのでしょう。世知辛い世の中ですが、がんばって生き抜いてください。

あなたは何かとKYだと言われると思いますが、その場合はフリガナ振っとけよと切り返すぐらいのふてぶてしさで、憎まれっ子世にはばかってください。ちなみに、このセリフは僕がポプラ社文学賞で2000万を貰うために書いた小説の中の名台詞なので、パクらないでください。

最後に、なんで僕がWeb業界で働いているのかを書きます。

  • 純文学のように読み手が少なく、ビジネスとして成り立ちづらいものこそ、Webで活動していくべきだと思うから。そして、文体がデバイスに規制されるべきではないから。
  • どんな形式がいいのかはわからないけれど、それを一緒に実現してくれる人と出会いたいから。優れた技術者を説得して、協力してもらうだけの具体的なアイデアを描けるようになりたいから。
  • グーテンベルグの銀河系に行きたいから。メディアはメッセージだから。

最後はちょっとまとまってませんが、だいたいこんな感じです。オブジェクト指向を比喩で説明するのは、よく考えたらそんなに必要ないかと思うので、気が向いたら書きます。就職活動ガンバッテください。

今回は期せずして色んな人の目に止まったようで、ちょっとびっくりしました。

[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)

すべての投稿を見る

高橋文樹ニュースレター

高橋文樹が最近の活動報告、サイトでパブリックにできない情報などをお伝えするメーリングリストです。 滅多に送りませんので、ぜひご登録お願いいたします。 お得なダウンロードコンテンツなども計画中です。