最近読んだ本の感想とか全然書いてないなと思ったので、書きます。積ん読になっていた『トゥルー・グリット』。コーエン兄弟のリメイク映画(オリジナルは1968年『勇気ある追跡』)を見て、大変良かったので買っておいたのでした。
[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)
ストーリーとしては、父親を殺された14歳の少女が復讐のために保安官を雇って仇討ちを果たしに行くというもの。原作はいわゆる西部劇もので、パルプ・フィクションというか、「本格的な文学」とみなされといたわけではないでしょう。その分読みやすく、あっという間に話が進みます。当時の西部劇の平均がどんなものだったかは詳しくはないのですが、「14歳の少女が主人公」というポイントが、他の作品と一線を隠していたとか。ここらへんは巻末の解説に色々書いてあります。
主人公のリトル・マッティは14歳ながら大人相手に強気の交渉を繰り返し、たとえば保安官のコグバーンは子供を連れて行くことを嫌がり、一度は巻こうとさえするのですが、根負けする形で追跡の同行を許します。
以下、ネタバレを含みます。
物語のクライマックスは復讐を果たしたマッティがガラガラヘビの巣に落ちて右手を噛まれてしまってから。決闘は人里離れた場所で行われていたのですが、コグバーンは彼女を医者の元に届けるべく、馬を走らせます。途中で商人の一行から馬を奪い取ったりしつつも、ついにマッティは医者の元へ。
片腕を失いつつも一命をとりとめたマッティは、後年、コグバーンの行方を捜すのですが、見つかりません。彼女はオールド・ミスとなるも、一緒に冒険したコグバーンやテキサスレンジャーのラブーフのことを憎からず思っているようです。
先に映画を見てから原作を読んだのですが、分量の少ないエンタメ系は映画化されてもそんなに違和感がないですね。コーエン兄弟っぽさ(たとえばラストの「コグバーンはナイトホース病っていう存在しない病気になった」っていうよくわからない解決もしないちょっとした謎)は随所にありました。
映画版はラストシーンの夜通し馬を走らせるシーンを絵巻物式の横スクロールで映していて、それがとても印象的でした。原作だと馬の背中を切りつけたり、それで倒れたら塩を傷口に塗り込んでむりやり走らせたり、しかもその馬がマッティのお気に入りの馬だから「もうやめて!」って泣き叫んだりするのですが、マッティの淡々とした一人語りをバックにひたすらコグバーンが走り続けるシーンがとても印象に残っています。
タイトルのトゥルー・グリットのGritとは、勇気、闘志というような意味らしいのですが、コグバーンをマッティが復讐代行に選んだのは、周りに「勇気がある」と言われていたから。実際はちょっと怪しい奴をすぐに撃ち殺してしまうような野蛮な側面もあるのですが、その評判通り、コグバーンは困難な仕事をやり抜く勇気を持った男だったわけです。
このイメージは映画版のラストシーンによく現れています。読書感想文でこんなことを言うのもなんですが、見ていない人は映画を見ましょう。終わり。
[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)