基本的に小説って、登場人物全員の気持ちを想像して構築してゆくものですけれど、せっかくですので、人間以外の気持ちになってみてください。
難易度が低いのは、ペットがいる人ならば、うちの猫や犬の気持ち。なんとなく想像つきそうでしょ? でも、ベランダのプランターで栽培しているバジルの気持ちは、ちょっと 難しい。上京した時に買った冷蔵庫の気持ちは、相手が生き物でない分難しい。窓から見える電柱の気持ちは、感情移入のとっかかりがないので、更に難しいかも。難易度の設定はおまかせします。(擬人化を進めれば難易度低くなりそうです。植物なんかの場合、視覚、聴覚、痛覚がないという事実を生かすと、難易度高くなります。)
これは、その何かの一人称を書けっていうことではありません。また、その何かが主人公じゃなくてもいいです。作品の中で、とにかく、“何か”の気持ちになること、その“何か”の気持ちが、お話の上で大切なポイントになっていること、それが条件です。
一回、人間じゃないものの気持ちを、二、三時間真面目に考えてみると、意外と妙な発見があったりして面白いんじゃないかと。
(新井素子)
今回はお題が難しめでは、思ったのですが、みなさんどうやって料理したのでしょうか? お題に正面から向き合う人、自分の持ち味を最大限に出す人、十人十色となりました。
お祝い
- 第二期受講生の八島遊舷さんが「Final Anchors」で第五回星新一賞のグランプリに輝きました。おめでとうございます。
- 同じく第二期受講生の仮霧書さん神津キリカ名義で第一回宮古島文学賞を受賞されました。おめでとうざいます!
- NovelJamという小説ハッカソンイベントにて第1期の山田しいたさんが米光一成賞を受賞しました。こちらもおめでとうございます!
- NovelJamはわたくし高橋文樹が参加し、無冠でした! かわいそうだと思った方は電子書籍を購入してください……NovelJam参戦記も書いてます。
ざっくり結果だけ
審査も残すところあと2回、そろそろ点数争いに決着がつきそうな予感もしています。
梗概審査
- 八島遊舷「StarX’d《スタークロスト》」 2票
- 甘木零「完全非弾性衝突」 1票
- 火見月侃「蘇る日本商船隊」 1票
- ティウ・モーデン「マドレーヌ・トイレット」 1票
- 谷田貝和男「ゴールドリンカー」 1票
実作
実作の一位予想は仮霧書「肉月」でした! はたしてダールグレンラジオの連勝記録は守られるでしょうか?