昨年中頃に電子書籍の表紙絵や挿絵を描いてくれる絵師さんを募集していましたが、無事両方とも決まりました。いまは絵師さんとやりとりして鋭意制作中です。
電子書籍をDIYで作ると個人VS個人となるので色々と適当になりがちですが、やはりお金が絡むこともありますし、個人的な経験でも、ちゃんと自分を追い込まないとズルズルになるということがわかりました。
で、その契約書の雛形を公開しますので、勇気のある方は使ってください。リーガルチェックは通していないので無保証です。ダウンロードはこの記事末尾のファイルリストから。
基本契約書の内容
この基本契約書は絵仕事依頼・受託時の契約書文例 著作権の譲渡をしない版と僕の会社で使っているソフトウェア開発受託時の基本契約書を元に作りました。そんなにあくどい内容にはなってないと思います。
参考にした契約からの変更点としては主に次の通りです。
1. 秘密保持についての条項を追加
なくてもいいっちゃいいんですが、無用なトラブルを避けるために追加しました。
2. 取引条件を個別契約に追い出し
基本契約書なので、料金や納期などの個別の取引条件は個別契約(発注書など)に追い出しました。
実際に取引するとなると、こまごまとした条件をつめる必要が出てくると思いますので、その際は発注書・発注請け書などで調整という感じです。
また、絵師さんとのコンビがうまくいった場合などは別のお仕事を頼むことになるかもしれません。その場合は個別契約を別の形で結べば、次回以降の契約はわりと楽です。できれば同じ人と長く付き合いたいですしね。
発注書については「発注書 雛形」とかで検索すればすぐ出てくると思います。
この契約書の使い方
Pagesなので、適宜編集してください。一応差し込み印刷にしてあるので、アドレスブック(連絡先.app)からドラッグ&ドロップで一丁上がり、という形になってはいるかと思います。
なお、僕はたまたま会社を経営しているので発注者側が法人になっていますが、個人の方はそこを変更してください。あと、「DRAFT」という透かしがマスターオブジェクトとして登録されているので、それも製本時には削除しましょう。
普通、こうした契約書はPDFなんかでドラフトを相手に送って、問題なければ製本という流れを取ります。
で、いざ製本することになったら2部印刷します。製本テープというのを買ってきて、楔印を押します。これはこちらのページに写真入りで解説されてます。
[429] [429] Client error: `POST https://webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response: {"__type":"com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException","Errors":[{"Code":"TooManyRequests","Message":"The request was de (truncated...)
製本できたら自分のハンコを押して、絵師さんに送ります。その際は送り状をつけて、「2部両方にハンコ押して、1部送り返してね」といいましょう。
金額が明記されていないので、収入印紙はいらないと思います。
余談:絵師さんが見つからない、そんなときは
今回、募集から約半年を経て2名の絵師さんが見つかったわけですが、場合によっては見つからないこともあるかもしれません。そういう場合は以下の方法を取ってみてはどうでしょうか。
- ランサーズ
- マッチングサイトです。イラストレーターとかが沢山いるので金額を明記した上で募集できます。ランサーズの強みは「ロゴなら◯万円」など相場がなんとなく書いてあることですかね。ここで発注しなくても、見ておいて損はないと思います。
- 装丁.jp
- ランサーズの装丁版です。本の装丁なので電子書籍よりちょっとお高いかもしれませんが、素人にとってはブラックボックスなので、値段がなんとなくわかるのは良心的ですね。
- SNS
- PixivとかTinamiとか、写真ならFlickrとかInstagramとか、色々あると思います。お仕事募集しているかどうかはわかりませんが、「この人の作品を使いたいなー」と思ったら聞いてみてはどうでしょうか。普通の装丁デザイナーとか雑誌の編集部だって「この人は必ず作品を使わせてくれる」という確信を持って依頼をしているわけでもないらしいので、ものは試しです。
あと、僕は人に頼み事をするのが極度に苦手なため「募集」というツンデレな手法をとりましたが、指名で依頼をする方が確率は高いと思います。どんな売れっ子クリエイターでも「あなたの作品を表紙に使いたい」と言われて悪い気はしないので。「おまえの絵を使ってやるよ」みたいな態度を取ったりしなければ、断られるとしても「今回はご縁がなく…」という感じだと思いますよ。