僕の小説『神は沈黙せず』(角川文庫)は、神の存在が科学的に証明されたらどうなるかをシミュレートしたものです。でも、このアイデアは他にもいろんな応用が考えられるはずなんですよね。極端な話、作家の数だけ違う物語が書ける。
そこであなたには、自分なりの『神は沈黙せず』を書いていただきたい。神が存在することが証明された世界で、いったいどんなことが起きるのか。もちろん設定は『神は沈黙せず』と同じである必要はありません。舞台も現代である必要はありません。神が作中で姿を現わすかどうか、どんな姿で何を喋るのかも、あなたの自由です。
たとえば『神は沈黙せず』は長編なので、神の存在が証明されるまでのくだりがかなり長いんですよね。梗概ではそれをいちいち書いている余裕はないので、すっぱり省略し、すでに神の存在が証明されていることにしてもいいでしょう。
注意していただきたいのは、ファンタジーやコメディにはしないこと。現実に起こりそうなリアルな話にしてください。
想像力あふれる物語に期待いたします。
第7回のテーマは「神」というやや大仰でいながら、SFでは古典的に扱われて来た題材です。ファンタジーやコメディが禁止されているという厳しい制約の中、どんな梗概があがってきたのでしょうか?
今回はゲストにゲンロン批評再生塾OBであり、批評誌「クライテリア」のメンバーである遠野よあけさんをお迎えしてお送りします。
ざっくり結果だけ
梗概
- 仮 霧書『インヴィジブル・ハンド』 2票
- 火見月 侃『善行レバレッジ』 2票
- 麦原 遼『七十二時間の恩寵』 2票
- 架旗 透『聖性毀損のベストエフォート』 1票
- 八島 游舷『受肉の海――Incarnation』1票
今回は票かぶりが多かったです。第一期もそうでしたが、後半にいくほど安定して結果を残す人が決まってくるのかも?
実作
- 円堂 キカ『女王ニケ』 0票
- トキオ・アマサワ『赤羽二十四時』3票
- 麦原 遼『家の人』0票
- 八島 游舷『集団下校』0票
トキオ・アマサワ一択となりました。はたして、我々の実作一位的中連勝記録は達成されるでしょうか?
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